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石家庄「毒餃子」事件の被告人に無期懲役

 1月20日、河北省石家庄市中級人民法院は、石家庄「毒餃子」事件で危険物質投入罪に問われた被告人呂月庭に対し、無期懲役、政治権利の終身剥奪という一審判決を言い渡した。 

 石家庄市中級人民法院の審理によれば、被告人呂月庭は1993年に河北省食品進出口(集団)天洋食品工場に入社、2007年までずっと臨時従業員として働いていた。一日も早く正社員になり、賃金や福利待遇が良くなることを希望した呂月庭は、注射器で冷凍庫の中の冷凍餃子にメタミドホスを注射し、製造事件を起こすことで、工場側の注目を喚起し、そのチャンスを借りて待遇改善要求を出すことを決めたという。

 2007年7月から8月の間、呂月庭は業務上の立場を利用して冷凍庫に侵入し、1本5mlの注射器を使用して冷凍餃子等の製品にメタミドホスを注射しようとしたが未遂に終わった。同年10月から12月の間、呂月庭は1本20mlの注射器を使用して、3回にわたり冷凍庫に侵入し、複数箱の冷凍餃子の中にメタミドホスを注射した。事件を起こした後、呂月庭は注射器を天洋食品工場の井戸の中に捨てた。メタミドホスを注射された餃子は日本国千葉県市川市、千葉県千葉市、兵庫県高砂市および中国承徳市に販売され、14名が食中毒になった。うち13名が重軽傷を負い、重症者1名、軽傷者6名、軽微な影響を受けた者が6名だった。事件発覚後、天洋食品工場は全面的に操業停止となった。2010年1月28日の時点で、当該工場の製品回収費用、製品保管料等の損失は1, 543, 433.89元、保管した製品の品質期間切れによる損失は2,125,396.40元、食品原材料の品質期限切損失は1,875,677.31元となった。

  石家庄市中級人民法院は、被告人呂月庭が工場側の注目を喚起し、賃金や福利待遇が良くなる目的で、天洋食品工場が生産する食品の中にメタミドホスという毒性の高い農薬を入れ、公共の安全を脅かした行為は、危険物質投入罪を構成し、消費者に重症を負わせ、公私の財産に重大な損失をもたらしたと判定した。検察は、呂月庭が危険物質投入罪を犯した事実は明らかであり、証拠は確実かつ充分であると主張した。石家庄市中級人民法院は、「被告人呂月庭が消費者の健康と安全を顧みず、早くから陰謀をめぐらし、何度も犯罪を実施し、主観的な悪意の深さは明らかであり、危険物質を投入するという方法で食品の安全を脅かし、不特定多数の人々の身体の健康を脅かし、その犯罪の性質は悪質である。その結果、重症者1名、軽傷者6名、軽微な影響を受けた者が6名という結果を招き、天洋食品工場に直接的な経済的損失550万元余りの著しい危害をもたらした。」として、『中華人民共和国刑法』第115条第1項、第57条第1項の規定に基づいて、以上の判决を下した。

 今回の公判には在中日本大使館員、メディアの記者および各界人士50名余りが傍聴に集まった。

 (法制日報より)

作成日:2014年01月22日