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人社部の専門家、今年300万人以上の大学卒業生が就職難と予測

 人力資源社会保障部社会保障能力建設センターの王玉君主任は、「中国社会保障改革及び発展報告2012」の記者会見の席上にて、これまで就職できていない大学卒業生を含め、今年は300万以上の大学卒業生が就職できない可能性がある、と述べた。

 今年卒業を迎える大学生は700万人近くとなり、歴代記録を更新することになるという。王主任によれば、これまでの新卒就職率は70%以上で、この数字に基づき、これまで就職できていない大卒者を加えれば、今年は300万人を超える大学生が就職できなくなる可能性がある。これにその他の求職者も加わり、今年の就職活動は特に厳しくなる模様だ。

 これについて、武漢大学社会保障研究センターの鄧大松主任は、大学生の就職難は多くの要素によって生み出されていると考えている。一つは、大学卒業生数の増加によるもので、もう一つは多くの大学生が安定的で、高収入、快適な職場を望んでいるという。目標や条件が高すぎることも、大学生が就職できない原因の一つと言える。

 王主任は、さらに付け加えてこう話す。大学生の就職難の問題は、我々の教育モデル、大学生の就職観に関係があるだけでなく、現在の就職先の数と質にも大きな関係がある。王主任によれば、現在人力資源社会保障部は数多くのルートを通じて大学生の就職をサポートしているという。例えば公共サービスの品質を高めることにより、各地で大規模な就職フェアを開催し、大学生に地方に行って地方の役人となることを奨励もしている。また、大学生が国の優遇政策を利用して、起業と就職を有効に組み合わせることも奨励したり、貧困地区への農業支援、教育支援、医療支援等を拡大することにより、大学生の就職観の変化を促しているという。王主任は、大学生の就職難は、あと数年は続くだろうと見ている。

メモ:新卒就職率とは、卒業生が卒業する迄に身の振り方が決まっている比率を言う。その形態には起業、大学院進学または二重学位の取得、高専生から本科生への進学、留学、海外での就職も含む。

(武漢晩報より)

作成日:2013年08月15日