最新法律動向

道路交通安全法修正 飲酒運転は即免許取消 5年は再取得不可

4月20日、全国人民大会常務委員会にて、道路交通安全法修正案草案が審議された。草案ではこれまでの飲酒運転に対する処罰を更に重くするものになると思われる。飲酒運転は全て免許取消、なお且つ5年以内は免許の再取得が不可能という内容になると見られる。

専門家によれば、今回の道路交通安全法の修正は、主に5月1日から実施される新刑法の中で飲酒運転に対する処分規定が追加されることから、刑法修正案(八)との整合性を持たせるため、飲酒運転の違法行為に対し、より効果的な罰則規定を設けるものである。

●酒気帯び運転の定義
運転手の血液中のアルコール含有量が20 mg/100ml以上。若しくは、80 mg/100ml未満での運転行為。

●飲酒運転の定義
運転手の血液中のアルコール含有量が80 mg/100ml以上での運転行為。

飲酒運転は例外なく免許取消に
新たに修正された刑法は5月1日から施行される。「危険運転罪」が罪名に追加されることは、高い関心を呼んでおり、飲酒運転やスピード運転等の危険運転行為に対する罰則をより重くする内容となっている。
最新の修正に基づけば、飲酒運転の場合は情状の軽重や事故が発生したか否かに拘らず、全て「危険運転罪」となり、拘留や罰金を科せられることとなる。
●現行の規定
6ヶ月以下の免許停止。現行の道路交通安全法第91条の飲酒運転行為に対する罰則では、「酔いが覚めるまで公安機関の交通管理部門に拘束。その後は15日以下の拘留及び3ヶ月以上6ヶ月以下の免許停止。」と規定されている。
現行の道路交通法には、1年以内に飲酒運転で2回以上処分された場合、免許取消と同時に5年間は免許の再取得を禁ずる。」との規定もある。
●草案
即免許取消し。専門家によれば、刑法に飲酒運転行為に対する罰則規定を設けたことから、飲酒運転の行為者が更に拘留処分を科せられる必要は無くなったため、道路交通安全法でも飲酒運転の違法行為者に対する拘留規定を削除すべきだとのことである。
情報によれば、今回の道路交通安全法の修正は、「一時免許停止」の処分を直接「運転免許証取消」に変更するものである。つまり、飲酒運転が即免許取り消しとなった場合には、その後5年間は運転免許証の再取得を受けられないものになるということになる。
また、飲酒運転によって重大交通事故を発生させるという犯罪を引き起こした場合には、法による刑事責任の追及以外、一生涯運転が禁止されることとなる。

飲酒運転による罰金額は従来の4倍に
専門家によれば、今回の草案では、飲酒運転に対する行政処分(罰金)も更に重くなるとみられている。
●現行の規定
200元以上500元以下の罰金。現行の道路交通安全法の規定では、飲酒後に車を運転した場合、1ヶ月以上3ヶ月以下の免許停止のほか、200元以上500元以下の罰金が更に科される。
●草案
1,000元以上の罰金となる予定。今回の道路交通安全法の修正は、違反行為者への経済的負担を大幅に引き上げるものであり、飲酒運転行為の罰金に関して、罰金金額は「少なくとも4倍」に引き上げられる予定である。つまり、従来の200元以上から1,000元以上に変更となるものと見られている。
また、現行の道路交通安全法においては飲酒運転の場合の免許取消期間を「1ヶ月以上3ヶ月以下」と規定していたが、今回の改正では「6ヶ月」となり、飲酒運転を2回行った場合には免許取消になるものと見られる。

(重慶晩報より)

作成日:2011年05月11日