最新改正:『輸入食品国外生産企業登録管理規定』パブリックコメント -NEW-
2025年1月3日、中国税関総署は『中華人民共和国輸入食品国外生産企業登録管理規定(意見募集稿)』(以下『意見募集稿』という。)を公布し、2025年2月19日まで意見を募集しています。
この『意見募集稿』で、税関総署は2022年1月1日より施行されていた現行の『中華人民共和国輸入食品国外生産企業登録管理規定』の具体的実施条項に対し、実際に発生した問題や状況に基づき最適化と改正を進めました。そこで今回は、日系食品メーカーの皆様にご参考いただけるよう、同規定の改正ポイントを以下にまとめます。
1．企業登録方法が変わる可能性
これまでの企業登録は、主に企業による自主的な申請、若しくは主管当局による推薦という方法で行われていましたが、今回の『意見募集稿』では、工場の登録を国外の制度による認可とリンクさせることが規定されました。中国以外の国(地域)が中国税関総署から認可を得る場合、その国(地域)の主管当局から税関総署に提出された推薦登録リスト上の企業が直接認可を受け、中国での登録番号を付与される可能性が高くなることから、今後企業登録の簡便化が期待できます。(『意見募集稿』第7条)
但し、推薦登録リスト上の企業に対し、税関総署がビデオ検査、現場検査などの方式でサンプリング検査や検証を行う可能性があるという点には留意が必要です。税関総署は登録要求に合致しないことが判明した推薦企業を登録することはなく、またリスク評価結果によっては国外(地域)の認可を終了することができます。
2．推薦登録を採用する食品の種類が減少する可能性
現行の蜂由来製品、食用油脂と油脂原料、食用穀物(米を除く)、特殊食品、健康食品など8種類の食品は将来的に推薦登録方式を採用する必要がなくなり、登録プロセスが簡素化される可能性があります。(『意見募集稿』第11条)
3．登録免除の条件が追加
『意見募集稿』では、郵送、速達、クロスボーダー電子商取引小売、旅客携帯食品、及びサンプル、無料プレゼント、景品、展示品、援助品、免税食品など特定の状況下では国外生産企業の登録を免除することを規定しています。(『意見募集稿』第28条)
◆日系企業の皆様へのアドバイス
輸入食品の海外生産企業と関わりのある日系企業の皆様は、以下のリンクから今回の『意見募集稿』の全文及びフィードバック方法を確認することができます。
http//www．customs．gov．cn/customs/302452/302329/zjz/6297231/index．html?sid_for_share=99125_3&VbY7rnwef3WG=1736242929466
パブリックコメント段階では、本規定は正式な法的効力を有しませんが、今後審議を経て施行された場合、規制対象となる企業に対し拘束力が生じますので、各関連日系企業は自社の合法的権益を保護するために自社の実情に基づいた意見を提出することができます。
作成日：2025年01月15日
