最新法律動向

ビジネス環境の最適化に向けた北京市の取り組み

【概要】

北京市は今後3年間で世界的にも一流レベルのビジネス環境を創設することを目指している。11月19日、北京市政府等の機関は合同で『北京市のビジネス環境のさらなる最適化のための行動計画(2018年-2020年)』を発表し、そのロードマップやスケジュールが示された。

参考画像1+2

 

北京市発展改革委員会は、企業の「ユーザー体験」のレベルアップを図る目的から、北京市場監督管理局、北京市税務局、北京税関等の複数機関とともに、『北京市のビジネス環境のさらなる最適化のための行動計画(2018年-2020年)』を制定し、22項目設けられた主要任務を298項目の任務リストに細分化したうえ、それらの実施スケジュールを定めました。

1.審査認可の事務効率を引き上げ、商業制度の改革をより進め、行政事務の「手続き一元化サイト」の導入普及を図り、サービス基準を規範化する。2020年末までに、企業設立を2日で、不動産登記を1~4日で手続きできるよう所要時間の短縮に努める。複数の経営場所をもつ企業の経営許可証の一本化を図り、企業登記抹消の全過程電子化を試験運用のうえで実施する。

2.市場参入をより緩和するため、外国投資家による対中投資に対し、「参入前内国民待遇+ネガティブリスト」の管理制度を全面的に実施し、サービス業のネガティブリストのさらなる縮小を図る。貿易の利便性を向上させ、通関手続きを簡素化する。

3.納税手続きの利便性を向上させ、税や納付手数料の減額政策の全面的な実施、税務サービスシステムの統合を行い、企業の税務手続きの平均所要時間を94時間まで短縮する。

4.信用の合同賞罰に関する「3つのリスト」制度を整備し、2020年末までに「個人信用ポイント」制度を構築して北京市常住者全員にこれを適用することを目指す。信用ブラックリストの制度を整備し、定期的に企業や個人の信用失墜記録を公開するようにし、市場監督管理を強化する。

作成日:2018年12月04日