外国人の来中就労の許可制度の試行を開始
中国国家外国人専門家局によると、「外国人入国就業許可」及び「外国人専門家来中勤務許可」を合わせ「外国人来中就労許可」に統合する試行の取組みが近く開始されるとのことである。
中国国家外国人専門家局の張建国局長によると、2つの許可証を統合する「二証統合」の取組みのねらいは、現行の外国人来中就労の管理体制に存在している、職能の重複や分散、政府の複数の機関に分かれた管理、相互コミュニケーションの不通といった弊害を今後さらになくしていくことにあるとのことである。これは、審査認可手続きの重複を減らし、監督管理の漏れを防ぎ、事務手続きの効率を向上させるのに貢献するものとなるという。
張局長は、「二証統合」はただ単に2つの許可証を合わせることにとどまらず、外国人の来中就労にかかる管理業務を統一し、「1コード(機構コード)による」申請、「1窓口での」受理、「1ウェブサイト上での」申請、「1番号による」管理の実現を図るものとなっている。
「『二証統合』を経て、我々の管理目標は主にハイレベル人材の誘致管理に関するものになり、国外のハイレベル人材や、中国で就業する外国人等に対する、いっそう多元的な管理へと転換をはかっていく」と張局長は述べており、ハイレベル人材による中国でのイノベーション・起業に対し、手続上の優遇が与えられるようになるとのことである。
新政策では、国外のハイレベル人材の無犯罪記録証明や、中国国内の関連する人材計画に選ばれた人材の職歴、専門技術又は学歴証明について「承諾制」が採用されるほか、その他のビザ又は有効な居留証書をすでに所持して入国している国外ハイレベル人材については、本人が中国国内にいる状態から直接外国人来中就労許可を申請することも認められる。
張局長は、「二証統合」は外国人管理業務について、より細部にわたるまで制度化を進め、精度を高めるための要求をいっそう厳しくしたものであるという。これにより、全国統一の外国人来中業務管理情報化システムの運営開始、外交部、公安部等の機関との情報共有相互提携システムの確立、事中及び事後における監督管理の強化、中国で就労する外国人の信用評定及び使用に関わる制度の確立模索、中国で就労する外国人に対する奨励制度の整備が進められることとなる。
国家外国人専門家局の計画によると、2016年10月から2017年3月まで、北京、天津、河北、上海、安徽、山東、広東、四川、寧夏等の地域で先行して外国人来中就労許可制度の試行が行われた後、2017年4月1日より、全国で一斉に同制度が実施される見込みである。
(中国新聞ネットより)
作成日:2016年09月13日