法律相談Q&A

実習生の募集及び採用について

Q:当社は青島市区にある外商独資企業です。青島市内のある大学との間で、当該大学の在校生の一部を当社にて約6か月間実習させ、一定額の報酬を支払うことに合意しました。このような状況下において、当社は学生との間で労働契約を締結する必要があるでしょうか。また、社会保険費用を納付する必要があるでしょうか。実習する学生に対する報酬の金額について、最低額にかかる制限はあるでしょうか。
A:
一、労働契約の締結
『労働法問題の貫徹に関する意見》第12条の規定によれば、在校生が余暇を利用して勤労体験をする場合、就業とは見なされず、本質的に言って、労働法の適用範囲にはあたりませんので、使用者との間で労働関係を確立する必要はなく、労働契約を締結する必要はないと思われます。
しかしながら、『高等学校学生勤労管理弁法』第6条の規定によれば、如何なる使用者及び個人も、在校生資金補助管理機構の同意を得ずに、在校生をアルバイトとして雇ってはならないとされております。したがいまして、貴社におかれましては、学校及び学生との間で三者間協議を締結し、職位、報酬及び労働災害が発生した場合に如何にして処理するかなど実習生の採用にかかる問題について、明確に約定する必要があると思われます。また、有毒有害な作業や国の規定する第4級体力労働強度に該当する労働や学生の心身の健康に害のあるその他実習労働に従事させてはならないとされています。
二、社会保険費用の納付
使用者が実習生のために社会保険費用を納付することについて、弊所の把握しているところによれば、国及び青島市のいずれも強制規定はありません。しかしながら、実習生が実際の業務を履行する期間を考慮した場合、事故に遭遇する可能性も否定できませんので、貴社におかれましては、具体的な状況を踏まえ、当該実習生のために傷害保険など商業保険を購入することをお勧めいたします。
三、報酬金額にかかる制限
実習生への報酬金額について最低額の制限があるか否かについて、『高等学校学生勤労管理弁法』第26条の規定によれば、報酬基準は、学校所在地の現地政府の定める最低賃金基準を下回ってはならず、具体的には使用者、学校及び学生の間で協議して確定しなければならないとされております。

作成日:2009年09月14日