最新:トランジットビザ免除の滞在時間を240時間に延長
12月17日、国家移民管理局は『外国人トランジットビザ免除政策のさらなる緩和·最適化に関する公告』(以下、『公告』という。)を発表し、2024年12月17日から外国人のトランジットビザ免除政策をさらに緩和し、トランジットビザ免除国からの入国者の中国国内滞在時間を、従来の72時間若しくは144時間からいずれも240時間(10日間)に延長することを決定しました。
今回はこのトランジットビザ免除政策について以下に簡単に解説いたします。
1.トランジットビザ免除の滞在時間を240時間に延長
今回、外国人が中国国内にトランジット滞在できる時間が240時間に延長されたことは、中国でのビジネスや観光、帰省などにより多くの時間を利用できるようになったことを意味します。但し中国での就労や留学などで長期滞在する場合はこのトランジットビザ免除政策を利用することはできず、対応するビザの取得が必要です。
日本、アメリカ、シンガポール、韓国など54カ国の外国籍者はノービザで中国にトランジット入国できますが、トランジット滞在できるのは240時間以内となります（当該240時間は中国入国翌日の0時から起算します。）。
なお、中国との相互ビザ免除協定を締結しているか、中国側からのビザ免除政策がある場合はその特別規定が適用され、例えばビジネス、旅行、知人訪問などであれば、日本国籍者はノービザで30日間、中国に滞在できます。
2.トランジットビザ免除対象通関地を21カ所追加
本公告では、江蘇省の無錫蘇南碩放国際空港、揚州泰州国際空港、山東省の済南遥壁国際空港、煙台蓬萊国際空港、威海大水泊国際空港、海南省の海口美蘭国際空港、三亜鳳凰国際空港など21の通関地が新たに240時間トランジットビザ免除の対象となる入国通関地として加えられ、対外的に解放された通関地は従来の39箇所から60箇所へと増加しました。
これに伴い、240時間トランジットビザ免除政策が適用される省は従来の北京、天津、河北、遼寧、上海、山東、広東など19省(区、市)から、新たに山西省、安徽省、江西省、海南省、貴州省の5省が加えられ、合計24省(区、市)となりました。
加えて、外国籍者は指定された60箇所の通関地から入国した場合にのみ240時間のトランジットビザ免除政策を受けることができ、且つ規定区域内でのみ滞在 (旅行目的の場合、上述の24省区市を跨いだ旅行や個別の自主手配が可能）することができますが、オーバーステイや滞在規定範囲を超えた場合は、出入国国境検査機関或いは地方公安機関から処罰を受ける可能性があるという点に注意する必要があります。
3.トランジットビザ免除のその他条件
外国籍者が240時間のトランジットビザ免除政策を享受するためには、上述54カ国の国民であることや特定通関地から入国するという条件以外に、以下の条件を満たす必要があります。
(1)日付及び座席が確定した240時間以内に第三国(又は地域)へ向かうチケット又は関連証明書を保有している。
(2)本人の国籍を証明できる有効な国際旅行証明書(有効期間3カ月以上)を保有している。
(3)中国査証機関による査証拒否記録がなく、5年以内に不法出入国、不法滞在、不法就労などの記録がない。
なお、上記(1)について、第三国(又は地域)へ向かうチケットは中国入国前に購入済みでなければならず、また、当該外国籍者が出発した国(又は地域)に直接戻るチケットは認められません。これらを満たしていない場合は240時間滞在を申請することができないという点に注意が必要です。
◆ 外国籍者への注意事項
(1)中国国内に宿泊する際は、ホテル又はホテル以外のその他住所(自己購入物件、レンタルルーム、賃貸住宅等を含む)で宿泊登記を行う必要があります。中国国内のホテルに宿泊する場合は、ホテル側が宿泊登録を行います。
(2)240時間トランジットビザ免除申請の申請資料や手続き方法は中国国内の各地域によって異なる可能性があり、トランジット滞在時間や滞在範囲に対する要求にも差異がある場合があります。各外国籍者は、スケジュールの遅延を防ぐため、中国入国前に入国地域の国境検査部門へ事前に連絡を取ることをお勧めします。
作成日：2024年12月18日
